人工関節の感染は自分でも予防!!

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​人工関節の感染は

人工関節のまわりに細菌が増えて、膿などが出てきてしまうことがあります。このような人工股関節の感染はそれほど多いことではないのですが、一度起こると大変なことになります。治療には数か月から数年かかりますし、最悪治らない時もあります。感染が長期化すると、周囲の骨が溶け出して、ゆるみに繋がる危険性もあります。そのような場合、人工関節を取り外してして、感染が治癒するのを待ち、再度つけ直す手術(再置換)が必要となります。

感染には手術した直後に起きる早期感染と半年以上たってから起きる遅発性感染があります。

 

*早期感染とは、人工関節を入れる手術後の早い段階で感染を起こすことです。

 切開した部分や周囲の皮膚などから感染することが多いとされています。

*遅発性感染は手術の半年以降に細菌感染を起こすのが、遅発性感染です。

 切開した部分とは別の感染経路が多いとされています。

人工関節は感染に弱い

人工関節のような金属の周囲には免疫が利きにくく、また細菌が一度巣を作ると中々退治しにくい場所なんです。人工関節の感染を引き起こす菌はブドウ球菌が多いです。。これは健康な人でも保有していることの多い常在菌ですが、免疫力が下がると感染してしまうことがあります。防衛反応が働かない人工関節は、通常より感染のリスクが高くなるのです。また、ブドウ球菌の中でも、MRSAやMRSEと呼ばれる種類は多剤耐性菌(複数の抗生剤に耐性がある)と呼ばれ、特に注意が必要とされています。

感染予防に病院がしていること

人工関節は全ての科の、全ての手術の中で、最も細菌感染に注意して行われる手術です。

一般的に行われている人工関節の感染予防です。

*クリーンルームの使用:通常の手術室ではなく、空気が非常に奇麗にできる手術室を使っています。

*全身排気スーツの着用:通常の手術では、帽子をしてマスクをして、清潔なガウンと手袋をして行います。人工関節は、多くの施設で頭まですっぽり覆うような清潔なガウンを着ます。これにより頭からの落下細菌を防ぐことなどができます。

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*抗生剤の使用:人工関節の手術でも、手術前後に細菌を殺すために抗生剤という薬を使用しています。また、手術中に骨セメントなどの材料に抗生剤を混ぜておくことで感染を減らせるという報告があり、行っている施設もあります。

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ご自分で行う予防法

手術の感染予防は、実はご自分の予防が最も大切です。手術前から手術後まで是非注意して行ってみてください

 

虫歯や水虫:血液を介して細菌が人工関節に感染する可能性があります。そのため、手術を受ける前に、虫歯や水虫などは治療しておくのがよいでしょう

アトピー性皮膚炎・肌荒れ:アトピー性皮膚炎や肌が荒れる病気のある方は、感染する割合が非常に高いです。皮膚科の先生と相談して、飲み薬や塗り薬で少しでも肌の状態を改善させて手術に臨むのがいいです。

乾燥肌・虫刺され:手術後に乾燥肌や虫刺されを掻きむしる方がいます。手術して数か月以内は特に保湿などのスキンケアをしっかり行ってください。

湿布やハリ治療:湿布やハリ治療などから感染することがあります。手術1か月前から術後数か月は控えてください。

入浴:手術前からしっかり入浴して肌を清潔に保つことは重要です。

糖尿病:糖尿病のコントロールが悪いと感染非常に起こりやすくなります。食事制限や糖尿病の薬を欠かさず飲んでください

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