人工股関節・人工膝関節の最新知識
浅草病院人工関節センター長
東北海道病院非常勤医(2024年4月から)
望月 義人
関節の痛みのせいで、やりたいことや楽しむことを我慢したり諦めていませんか? 人工関節の正しい情報を知って、もう一度痛みのない生活を目指してみましょう。
≪人工関節の最新知識≫
人工関節は、股関節も膝関節も、この20年で著しく進歩しています。いまでも、手術とすると『痛くて夜も眠れない』とか、『輸血が必要』、(脱臼してしまうからしゃがんではダメ』といったことを信じている方をよく見かけます。残念なことに、昔ながらの古い治療をそのまま続けている病院も数多くあるため、いつまでも人工関節の正しい情報が伝わらない悲しい事実もあります。人工関節の最新の正しい知識を知ることで、痛みのない生活の第一歩を踏み出してください
≪人工股関節≫
人工股関節は、インプラント(体の中に入れる金属やポリエチレンでできた機械)が改良されたため、非常に長持ちするようになりました。また、手術の方法でも、筋肉を切らない最少侵襲手術が広がってきています。最少侵襲手術で人工股関節を行えば、脱臼の心配がほとんどありません。術後に股関節を深く曲げることや、スポーツに復帰することが可能となっています。
昔は、人工膝関節の手術後はすごく痛いことで有名でした。今では、手術の方法、痛み止めの使い方、ブロック注射併用など様々な方法を用いることで格段と痛みが減っています。手術した日の夜にも、痛みのせいで夜中に目覚めることはほぼありません。いったい何が変わったのかを細かく説明します。また、『手術して何年たったも痛い』とか、『手術後に地面に膝をつこうとすると痛くてつけない』といったことがよく言われていました。手術の工夫(最少侵襲手術 MIS)や、外側切開などで改善されています。
望月 義人
Yoshihito Mochizuki
整形外科医
専門は股関節と膝関節で、人工関節や関節鏡視下手術を中心に年間400件近い手術を手掛けている。
特に『痛みの少ない手術』、『術後は何でもできる手術』を目指して最少侵襲手術や鎮痛コントロールに力を入れてきている。
長年働いていた武蔵野赤十字病院から、浅草病院に2020年4月に異動。人工関節センターの立ち上げを行っている。
いしゃまち 家庭の医学情報
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Medical Note
変形性股関節症およびその他の股関節痛
人工関節やリハビリなどなど、思いつくままに書き綴っています。
人工関節の手術前後で、日常生活の素朴な疑問にお答えします。患者さんから、常日頃よく聞かれる内容です。